ブレーカーと一口に言っても、守っている対象が違います。配線用遮断器は電線を過電流から、漏電遮断器は人と建物を漏電から守ります。この区別が分かれば、記号も選定も整理できます。
配線用遮断器と漏電遮断器
配線用遮断器(MCCB)は、使いすぎによる過負荷電流や、短絡による大電流が流れたときに自動で電路を切ります。漏電遮断器(ELCB)は、行きと帰りの電流の差から地絡(漏電)を検出して切ります。漏電遮断器には過負荷保護を兼ねたものもあります。図記号では配線用遮断器が B、漏電遮断器が E。過負荷保護付きの漏電遮断器は BE と書くことがありますが、E と書いて傍記で示す場合もあります。
動作時間の決まり
配線用遮断器は、定格電流の 1 倍では動作せず、定格電流が 30A 以下のものは 1.25 倍の電流で 60 分以内、2 倍の電流で 2 分以内に動作しなければなりません。30A を超え 50A 以下のものは、1.25 倍で 60 分以内、2 倍で 4 分以内です。ヒューズとは数値が異なるので、どちらの話かを確かめてから選択肢を読みます。
極数と素子数
2P1E は 2 極のうち 1 極だけに過電流を検出する素子があるもので、100V 回路に使います。このとき素子のない極は接地側(白)につなぎます。2P2E は両方の極に素子があり、100V 回路にも 200V 回路にも使えます。単相 3 線式から取る 200V の分岐回路は、両方の線が非接地側なので 2P2E が必要です。
試験ではこう出る
図記号から機器名を答える問題、動作時間の数値、分岐回路の組み合わせが中心です。分岐回路では、20A の配線用遮断器なら電線は直径 1.6mm 以上でコンセントは 20A 以下。30A なら電線は 2.6mm 以上で、コンセントは 20A 以上 30A 以下(20A 未満の差込プラグを接続できるものは不可)。住宅の分電盤は、主幹に漏電遮断器、各分岐に配線用遮断器を置く構成が一般的です。
つまずきポイント
漏電遮断器なら過電流でも必ず切れる、と考えるのは誤りです。過負荷保護の付いていないものは漏電しか検出しません。図記号が E だけのときは、過負荷保護の有無を傍記や仕様で確かめます。また、漏電遮断器の正面にあるテストボタンは動作確認用で、漏電を模擬して実際に遮断できるかを確かめるものです。