☕ 数学基礎

π(パイ)の使い方|断面積の計算で必要

📅 公開: 2026/03/25✅ 第一種電気工事士 監修

電線の断面積は πr² で求めます。直径と半径、直径と断面積を取り違えないことが、この分野で点を落とさないコツです。

円の面積は πr²

半径 r の円の面積は π × r²(π ≒ 3.14)。電線の太さは直径 d で表されるので、半径に直してから 2 乗します。半径を使わず直径のまま計算したいときは A = πd²/4 を使います。d = 1.6mm なら A = 3.14 × 1.6² ÷ 4 = 3.14 × 2.56 ÷ 4 ≒ 2.01mm²。半径に直す手間が省けて計算ミスも減ります。

単線とより線で表し方が違う

ここが混同しやすいところです。単線(IV や VVF の心線)は「直径(mm)」で呼び、1.6mm・2.0mm・2.6mm と表します。より線は「断面積(mm²)」で呼び、2mm²・3.5mm²・5.5mm² と表します。許容電流の表も、単線は直径の欄、より線は断面積の欄で引きます。単線の断面積をわざわざ計算して表を引く必要はありません。

計算してみよう

直径 2.0mm の単線の断面積は。 A = 3.14 × 2.0² ÷ 4 = 3.14 × 4 ÷ 4 = 3.14mm²。 直径 1.6mm なら A ≒ 2.01mm²。 直径が 2.0 ÷ 1.6 = 1.25 倍になると、断面積は 1.25² ≒ 1.56 倍。3.14 ÷ 2.01 ≒ 1.56 と一致します。断面積は直径の 2 乗に比例する、という関係の確認になります。

つまずきポイント

直径をそのまま r に入れてしまうと、答えが 4 倍になります。πr² の r は半径です。また「直径 1.6mm の単線」と「断面積 1.6mm² のより線」はまったく別物で、後者のほうが細い電線です。問題文に mm とあるか mm² とあるかを必ず確認してください。

もう一歩:断面積が効く場面

断面積が必要になるのは、抵抗の計算 R = ρL/A や、より線の許容電流を表で引くときです。たとえば断面積 3.5mm²、長さ 200m の銅導線なら、抵抗率を 20℃ の軟銅の代表値 1.72×10⁻⁸ Ω·m として R = 1.72×10⁻⁸ × 200 ÷ (3.5×10⁻⁶) ≒ 0.98Ω。抵抗率は温度で変わるので、条件が示されていればそちらを使います。mm² を m² に直すとき 10⁻⁶ を掛ける点にも注意してください。