並列回路の合成抵抗は「分数の足し算」で求めます。分母をそろえる通分さえできれば、計算問題の半分は片づきます。2 つだけの並列なら「積÷和」という近道もあります。
分数の足し算は「通分」から
分母が違う分数はそのままでは足せません。分母をそろえる作業が通分です。1/3 + 1/6 なら、分母を 6 にそろえて 2/6 + 1/6 = 3/6 = 1/2 となります。分母の最小公倍数を見つけるのがコツで、3 と 6 なら 6、4 と 6 なら 12 です。
並列回路の合成抵抗で使う
並列につないだ抵抗の合成抵抗 R は 1/R = 1/R₁ + 1/R₂ で求めます。注意したいのは、この式で出てくるのが R そのものではなく 1/R だということ。最後に逆数へ戻す一手間を忘れると、答えが大きくずれます。直列の R = R₁ + R₂ と違って、並列の合成抵抗は必ず「いちばん小さい抵抗より小さく」なります。計算後にこの目安で見直すと、ミスに気づけます。
計算してみよう
3Ω と 6Ω を並列につないだときの合成抵抗は。 1/R = 1/3 + 1/6 = 2/6 + 1/6 = 3/6 = 1/2 なので、逆数に戻して R = 2Ω。いちばん小さい 3Ω より小さいので、妥当な値です。 抵抗が 2 つだけなら「積÷和」が速く、R = R₁×R₂/(R₁+R₂) = 3×6/(3+6) = 18/9 = 2Ω。同じ値の抵抗 2 本なら R/2、3 本なら R/3 と即答できます。
つまずきポイント
いちばん多いのが、1/R を求めて満足してしまう取り違えです。1/2 を答えにすると 0.5Ω となり、選択肢に紛れていることもあります。「積÷和」は 2 本ぶんの式なので 3 本を一度に代入することはできませんが、2 本ずつ合成して繰り返せば使えます。また、分母どうし・分子どうしを足す(1/3 + 1/6 = 2/9 のような計算)のは誤りです。
もう一歩:3 本以上の並列
10Ω・10Ω・20Ω の 3 本並列なら、1/R = 1/10 + 1/10 + 1/20 = 2/20 + 2/20 + 1/20 = 5/20 = 1/4 で R = 4Ω。分母を 20 にそろえてから足すのがポイントです。同じ抵抗 n 本の並列は R/n になるので、10Ω が 4 本なら 2.5Ω と暗算できます。直列と並列が混ざった回路は、接続のしかたを確かめて、直列または並列としてまとめられる部分から順に合成していきます。