法規・検査

感電防止対策と安全な作業方法

📅 公開: 2026/03/25✅ 第一種電気工事士 監修

感電は、人の体に電流が流れることで起こります。防ぐ方法は、設備の側で備えることと、作業のしかたで備えることの 2 本立てです。学科ではそれぞれの役割が問われます。

感電の危険を決めるもの

危険の大きさは、体を流れる電流の大きさ、流れる時間、流れる経路で決まります。電圧が同じでも、手がぬれていると皮膚の抵抗が下がって電流が大きくなり、危険が増します。心臓を通る経路は特に危険で、わずかな電流でも命に関わることがあります。水気のある場所の設備に厳しい決まりがあるのはこのためです。

設備の側の対策

1 つ目は接地工事です。機器の金属製外箱を大地につないでおき、漏電しても外箱の電圧が上がりにくくします。2 つ目は漏電遮断器で、漏電を検出して電路を自動的に切ります。住宅では、定格感度電流 30mA 以下・動作時間 0.1 秒以内の高感度高速形が広く使われます。3 つ目は電圧を低く抑えることで、住宅の屋内電路の対地電圧は原則 150V 以下と定められています。

作業のときの対策

電気工事は、電気を止めて行うのが基本です。ブレーカーを切り、検電器で電圧が無いことを確かめてから作業します。ブレーカーを切っただけでは、別の回路から電気が来ていることがあるので、確認は省けません。作業中に誰かが誤って入れないよう、表示をしておくことも大切です。やむを得ず充電部の近くで作業するときは、電気用ゴム手袋などの絶縁用保護具を使います。

試験ではこう出る

「低圧検電器の使用目的は」という問いには、電路の充電の有無を確かめる、が答えです。漏電遮断器の役割、接地工事の目的、住宅の屋内電路の対地電圧の制限も定番です。対地電圧の制限には例外があり、定格消費電力 2kW 以上の機器を、屋内配線と直接接続し、専用の開閉器と過電流遮断器を設け、漏電遮断器を施設するなどの条件をすべて満たせば、300V 以下まで認められます。なお、単相 3 線式の 200V 回路は対地電圧が 100V なので、この例外とは関係なく使えます。

つまずきポイント

計器の役割の取り違えがねらわれます。検電器は充電の有無、絶縁抵抗計は絶縁の良否、接地抵抗計は接地抵抗、回路計(テスタ)は電圧や導通を調べる計器です。また、接地工事と漏電遮断器は原則として組み合わせて使います。所定の条件を満たす場合に限って接地工事を省略できますが、その条件(定格感度電流 15mA 以下など)は、住宅の主幹で一般的な 30mA とは別の話です。